任天堂は「しなきゃいけないゲーム」を反省している
ゲームは、レベル上げ、面クリア、稼ぎ、姫の救出、竜の退治、などなどなどなど…しなきゃいけない。
そんなゲームに対して、時折ヘビーゲーマーの間にも出る「プレイしなくても進むゲームないかなぁ」という冗談めかした感想に対して、任天堂は直球で答えを放ってきた。
すなわち、「しなくてもいいゲーム」を作ったのだ。
例えば「nintendogs」2005-04-21、「千年家族」2005-03-10や「カルチョビット」2006-05-18が、「しなくてもいいゲーム」といえる。
放っておいて見てるだけでもいいし、ちょっと気になった時にちょっかい出してもいい程度のゲームとの距離の緩さだ。
そういう「しなくてもいいゲーム」は任天堂がいま作ったわけじゃなくて、「リトルコンピュータピープル」が正にそうだし、シムシリーズ、特に「シムアース」はしなくていい傾向が強い。
「マンホール」なんかはクリア「しなくていい」ゲームだ、だが当時はまだメインストリームにはならなかった。
キワモノと見られていた、これらゲームも、今や市場が成熟して受け入れられる状況が出来たのだ。
ちなみに「何でもできるゲーム」と「しなくてもいいゲーム」は、かなり近いもので、「ルナティックドーン」や「ワールドネバーランド」、MOやMMOなどのオンラインゲームは「しなくてもいいゲーム」の要素を少なからず持っている。
任天堂自身も「シムシティー」1991-04-26をスーパーファミコンに移植していて、以前から「しなくてもいいゲーム」に興味があったことを窺わせる。
「nintendogs」は「パピーラブ」やバンプレスト「にゃんとワンダフル」1996-08-30の影響がないとは言えないだろうが「ピカチュウげんきでちゅう」の流れでもある。
「シムピープル(The sims)」2000や「ぼくのなつやすみ」2000-06-22から発想されたと思われる「どうぶつの森」2001-04-14、さほど売れなかったにもかかわらず、しつこく移植や続編の制作を繰り返し「おいでよ どうぶつの森」2005-11-23での大ブレイクに至る。「しなくてもいいゲーム」の時代へ移ることを確信してないと、なかなかここまで続けられないだろう。