任天堂はゲームに触れていない世代がいたことを反省している
さて、30代の親が子供と家族で遊ぶことで、子供と親を取り込むのはいいが、ごっそり抜けてる世代がいる。ゲームの洗礼をいまだに受けていない世代である老年だ。
そこを狙ったのが「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」2005-05-19だ。ゲームを「東北大学と教授」といったブランドで固めるという、新書で良く使われるテクニックを、ゲームに持ってきちゃう!!この権威付けのあざとさ。
これは同じく川島教授監修の、セガトイズ「脳力トレーナー」2004の後追い企画であることは明白だが、座りしままに食ったのは任天堂、であったというわけだ。ずるいよ任天堂!!生き馬の目を抜くよ!!
セガ気をつけろー、「ラブ&ベリー」も狙われてるぞ。任天堂「ピーチ&デイジー」とか出す気にちげーねーよ、そんでカード売りまくる気だよ!ファッションは京都の呉服屋とタッグだよ。…ま、それはないか。
任天堂は地味ながら麻雀ゲームを継続的に作っており、それなりに評価も高い。麻雀ゲームは細く長く売れる商品で、「ゲーム界の演歌」と言ってもいい。
DSでは麻雀に加え「だれでもアソビ大全」2005-11-03を投入し、花札・トランプ他という、より幅広い購買層が見込める「演歌タイトル」の創出にかかった。
そもそも任天堂は花札・トランプの最大手という側面も持っている会社である。今まで、出さなかった方が不思議だ。また、「メイドインワリオ」的なミニゲームもトランプに並んで収録されており、別のゲームの購買への道筋も用意しているのが、いやらしいというか周到というか。
ちなみに、他の演歌タイトルは、将棋・ゴルフなど、おじさんが遊ぶ実ゲームのコンピュータ化が多い。ただしパチンコ・パチスロシミュレータは、はやり廃りが激しいので演歌タイトルではない。
ここでさらに、吉永小百合とのデートシミュレータとか出したら、私は本気で任天堂を尊敬する。「中山美穂のトキメキハイスクール」の布石が花開くよ!
で、もうひとつ抜けている世代が子供と親の間の独身世代だ。多分任天堂はこの層を、ほぼ無視しちゃってる。大人ぶりたいやつはゲームなんかやらなくていい、てな雰囲気がある。
十分ハードが普及すれば、ムラっけがあって掴みづらい若者向けはサードパーティーが埋めてくれるでしょう、もしくはSONYさんやMSさんで取り合って下さいな、という開き直りもありそうな気もする。