任天堂は携帯ネットワークの失敗を反省している

 携帯電話との連携を行なった「モバイルシステムGB2001は、「モバイルゴルフ」が一定の成功を収めたものの、ゲームの方向を変える程の出来事とはならなかった。
 ここで「どうやら、周辺機器を買って別の機械と接続するというのは、予想よりプレイヤーにとっての敷居が高いぞ」ということを確認したのではないかと思う。
 そこでゲームボーイカラー1998-10-21で採用した赤外線通信を発展させ、「ワイヤレスアダプタ2004-01-29(「ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン」に同梱)を経て、DSではWi-Fiを採用した。これは「携帯電話との決別」でもある。
 まだ「モバイルゴルフ」の時点では携帯電話との住み分けや共存共栄を考えていたようだが、「メトロイドプライムハンターズ2006-06-01ボイスチャットを採用し、さらにはポケモンでもボイスチャット搭載の計画がある、これには「携帯電話市場を食い荒らす」位の気概を感じる。
 ただしこれは、通話会社になろうというのではなく、遊びの分野を携帯電話会社にまかせておいたらいつまでたっても進歩がない、と見切ったと見るべきだろう。あくまでも楽しみを提供することが基本と見ておくべきかと思う。

Wi-Fiコネクション」2005-11-23(日本)
Wi-Fi USB」によって、簡単にパソコンのブロードバンド環境を使えるようにした。…といってもWindows XPのみ。
Wi-Fiステーション」を多くの店舗に用意した。…といっても佐賀は5件しかねぇ。ウチから接続するために車で30分…ってありえねーし!!ちなみに、Wi-Fiフリースポットも似たようなもん。宿泊施設、飲食店にはあって当たり前、位までいかないといけないだろうなぁ。
 任天堂はがんばっているものの、家庭用の通信は電源兼回線にブッさすといきなり使えるぐらいにならないと、厳しい気はする。
 岩田社長も以前ルータの設定などは、私でもマニュアルと首っ引きでやらなければならないようなものです。一般の方が誰でもできるものとは思いません。みたいなことを言っている。
 現在もまだまだ敷居は高く、しばらくは任天堂に限らず、インフラ不足と格闘することになりそうだ。

 今のところは、さほど上手く動いているわけでもないが「携帯ツールのプラットフォーム」にしてやろうという野望も「プレイやん」や「楽引き辞典」「ニンテンドーDSブラウザ」等をすでに投入し、ワンセグTV対応機器等の計画もあることから推察できる。
 DSの段階ではビジネスマンが持ち歩く程には成功しないだろうとは思うし、サードパーティーが手を出したら大やけどな分野ではないかとも思うが、次世代への布石としては有効だ。
 世の人が「楽しく勉強や仕事をしてもいい」ってことに気付けば、世の中幸せになるってもんだ。

参考:ITmedia +D Games:ニンテンドーDSのWi-Fiコネクションは、軽々と障壁を飛び越える
参考:開発陣に聞くニンテンドーDSブラウザーのコンセプト